サービスデザインのおかげ?なぜオランダはヨーロッパで一番現金を使わなくなったのか?

巷では、仮想通貨周りが騒がしいこの頃ですが、日本に帰国するたびに、ちょっと不便に感じること。それはカードが使えないこと。いや、現金を使うことが多いこと、と言った方が正しいでしょうか。

特に地方に行った場合、タクシーやお店でもカードが使えないことがあったりして、結局、現金しか使えないことがあったりします。もちろん日本にいると、それほど不便は感じないかもしれませんが(「だって、コンビニ行けば現金、いつでもおろせるじゃないですか!」って言われて愕然とした経験あり)これが、オランダに住んでみると、意外にも不便だなあと感じてしまいます。

と言うのは、オランダでは普段、全く現金を使わないのです。

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ヨーロッパ一、現金を使わない国

最近だと電子国家として、エストニアが有名です。エストニアは税金から、住民登録から全てデジタル上で完結出来るそうです。しかし、そのエストニア以上に、現金を使わない国、そしてヨーロッパで一番現金を使わない国がオランダなのです。

例えばこのニュース。現金を使わない国一位はシンガポールであるものの、ヨーロッパの中ではオランダが一位になっています。

Top 6 Cashless Countries as of 2016

こんなニュースもありました。

世界で進むキャッシュレス化、遅れる日本 所有カード枚数は多いが使用せず

実際に、自分もオランダに住んで以来、ほとんど現金を使わなくなっています。

面白いことに銀行でも現金を扱う窓口はほぼ0。窓口業務は、ほとんど口座開設のため、ぐらいではないでしょうか。

さて、このヨーロッパ一、現金を使わない国オランダですが、ほとんどの人が使っているのが、いわゆる「デビットカード」。銀行口座から直で引き落とされるカードです。日本でも存在していると思いますが、同じカードでもクレジットカードの方が良く使われているかもしれません。

ところが、オランダではマーケットに行っても、どこに行ってもほとんど全て、この「デビットカード」での決済が当たり前なのです。逆にデビットカード以外では支払いができない店もあったり、クレジットカードが使えないことも多いので、遊びに来る人はご注意を)

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デビッドカード決済をはじめ銀行におけるサービスデザインが進んでいる

それでは、なぜこんなにデビッドカードが普及しているのでしょうか? 実はいろいろな理由があるのですが、あえてここでは、「オランダのサービスデザインが進んでいるから」と言う側面から取り上げてみます。

と言うのも、この「デビットカード」の決済システムを含め、ほとんどの銀行関係のやりとりはすべでネット上で完結します。(住宅ローンを組むことでさえ)

そしてこの銀行の決済を含むサービス設計には、10年以上前から「サービスデザイン」と言う視点が取り入られているのです。

以前にも、このサイトでも取り上げましたが、そしてニューロマジックとしても力を入れて取り組んでいるのが「サービスデザイン」。これが欧州ではかなり進んでいまして、オランダはイギリスと並んで、そのトップランナーであると言われています。

そのオランダのサービスデザイン界の中でも、キラリと光る存在感を発揮しているのが、Informaat

彼らはオランダの大手銀行と一緒になって最初期である10年以上前から、銀行の決済周りのサービス開発を共に行ってきているのです。ですから、近年ではスマホでのサービスもかなり充実しており、例えばレシートを写メで記録すると、そのまま口座の引き落とし額と照合されて、税金の申告も楽々!と言う具合になっております。日本だとfreeeとかの会計サービスを銀行のアプリで出来る感じ、でしょうか。

上述した通りの、この銀行のサービス。というかデビットカードを好み、そこからキャッシュレス社会を進めているオランダは、元来、ケチで合理的だったため、無駄なことが大嫌い。例えばクレジットカード会社に対して「手数料で3%払う」なんてことは、あり得ない。と言うことで、クレジットカードではなく「デビッドカード」が発展した、という側面もあったりするのです。ということでサービスデザインが進んでいるから、と言うのは間違いではないかもしれませんが、それだけが理由ではない、ということは付け足しておきます。(もし、読者の中に、「オランダのキャッスレス社会が実現しているのは他にもこう言う理由がある!」という方がいたら、ぜひお知らせください)

いずれにせよ、このネットで完結しているキャッスレス社会に慣れてしまうと、「現金しか使えない」という状態が、非常にもどかしくもあり、不便に感じてしまうものでもあります。

ちなみに、この「デビッドカード」。オランダでは「ピンカード」と言います。そして「ピンカード」で払うことを「Pinn」と言ったりしますので、もしこちらに来て、「ピンカード」で払うときは、ちょっと気取って「Pinn!」とでも言ってください。あ、でも銀行口座がないと、ピンカードは持てないのですが。というか、銀行カード=ピンカードなのでした。

ところで、このキャッシュレス社会ですが、現在では忘れてならないのは中国勢におけるQRコードを使用した支払い。これが結構、世界中で導入されつつあります。この辺りの動向も、今後のキャッスレス社会、Fin tech的にも気になるところです。

そして最後に。もう一つちなみにですが。実は、今、ニューロマジック東京には、上述のオランダのサービスデザインのプロダクションInformaatから、サービスデザイナーが留学、ならぬ留職?に来ています。オランダの知見や経験をフィードバックしてくれると思いますので、もしご興味ある方はご連絡ください。

もちろん、オランダのInformaatとの協働プロジェクトも可能ですので、何なりとお申し付けください。ということで、今回はこの辺で。woman-hand-desk-office.jpg

 

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